遅々として進まない冬休みの宿題のレポート、大山町でのワークショツプが終了後に訪れた鳥取古美研の写真をとりあえずのアップ。
やっとレポートを提出できました!!
最終日28日は、学生たちと一緒に東伯郡東高尾にある観音寺の破損仏と千手観音を拝観しました。大山町から車で1時間くらいの場所です。観音寺の仏像を守るのは集落の方でしたが、ほとんど限界集落という若い人たちがいない土地で、今後のお寺の存続と保存が危ぶまれているそうです。
昭和初期か大正時代に描かれたのでしょうか、作者不詳の美しい天井画を思いがけず見れたことも大収穫でした。その後は倉吉を抜けて、青谷にある手漉き和紙工房を見学。和紙工房の若い職人さんから、いろいろと和紙を漉くことの大変さなどのお話を伺いながら、職人さんが漉いた和紙をプレゼントしていただきました。
職人さん、かなりのイケメンでした、
私「どうして手漉き和紙職人になったのですか?」
彼「いやー、いろいろとあって一言では言えないです。」
今から40年ほど前でしょうか、私の学生時代に、山陰地方を一人で旅をしたことがあり、その際に青谷の和紙工房を訪れたことがあります。工房で和紙を買って、木造の小さな青谷駅で山陰本線を待っているうちに、うっかり大事な和紙を駅に忘れてきてしまってがっかりした思い出があります、なので、今回、若い職人さんから和紙をいただいたのがとても嬉しかったのです。
これからも手漉き和紙職人さんに頑張って欲しいです。
短い時間でしたが、鳥取の歴史と風土の奥深さを垣間見ることができて、学生たちと一緒に楽しい古美術研修となりました。
今後に、滞在型旅するムサビを実施するときは、こうした古美術研修も合わせて行うことで、その土地の文化や風土をより深く学ぶことも大切だと思うのでした。
観音寺の屋根瓦は石州瓦と言って、この土地の瓦は皆赤い色をしているそうです。
観音寺の破損仏が素晴らしい、私は破損仏がとても好きで、各地の破損仏を訪ね歩いています。
手漉工房の隣の和紙を乾燥させる場所、熱い鉄板に漉いた和紙を貼り付けて乾燥させます。夏場は室温が40度以上になるそうですが、和紙に埃をつけないために夏場でも窓は締め切って作業が行われるそうで、時々熱中症になるとか、凄まじい現場から和紙は生まれるのですよね。職人さんのお母様がこの仕事をなさってて、そんなお話も伺えて、学生たちも私も感動!!
職人さんの佇まいにうっとり、素敵でした!!和紙をどうもありがとうございました。
青谷の集落、この辺りは日置地区と言われて、青谷和紙工房を中心として15軒ほどの小さな手漉工房が点在する、石州瓦の家並みがある静かで美しい場所です。
私たちが訪れた若い職人さんの工房は「谷口製紙工場」という工房でした。