デフォルメし、創造してゆく記憶。
会場って一つの空間だから、そこに立ったときに作品の背後から何かが見えてくるというのは大切な要素ですよね。空間全体から圧迫されるようなライブ感というか。
従来の美術館のように額に入れた展示というのは、「きちんと見てください」と要求しているようじゃないですか。見る側もおとなしく「じゃあ、見させていただきます」というような関係。
写真、特にスナップショットを撮っている時など、外気を吸い、同時に雑音を体で感じることがあります。それを会場に転位するには”混沌”を散らすしかない。
つまり”ノイズ”の出現です。そんな邪心もあって、シンプルに写真を額装するだけでは満足しませんね。
鈴木 清